大阪の喫茶チェーン「クラウングループ」

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看板とは直接関係のない話です。

大衆喫茶「玉一」尼崎支店のメニュー看板という記事で、喫茶チェーン「喫茶玉一」のことを書きました。
大阪には、昔、「アジアコーヒ」や「ヤマト珈琲店」という喫茶チェーンがあり、喫茶玉一と合わせてコーヒーの三大チェーンと呼ばれていたということです。それぞれが現在で言うところのフランチャイズチェーン店といったところなのでしょう。

そして淀川区十三近辺にかつてあった喫茶店という記事で、1980〜1982年頃十三にあり今はない喫茶店のことを書きました。何枚か当時もらったマッチの写真をアップロードしたのですが、他にも何枚か喫茶店のマッチの写真があり、その中に喫茶チェーン店を思わせるものがあったので紹介します。


非常に不鮮明な写真で申し訳ありません。「クラウングループ店」と書かれた裏面で、読めない部分があったりします。
もう手元にマッチがなく(15年ほど前に処分しました)、再度撮影してアップロードするということが出来ずとても残念です。
マッチに書かれた「クラウングループ店」をテキスト化してみました。
電話番号は現在も営業されているお店以外は消しております。

(クラウングループ店)

地下鉄心斎橋店

コーヒーコート店

・〇〇〇-〇〇〇〇 (代)
蒲生店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
関目店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
寺田町店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
北田辺店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
九条店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
赤川店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
古市店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
深江店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
緑橋店 ・〇〇〇-〇〇〇〇
パブハウスクラウン

谷六店

・〇〇〇-〇〇〇〇
ジャイアントコーヒーハウスクラウン

上新庄店

・〇〇〇-〇〇〇〇
高殿店 ・922-1670

かつては10数店舗はあった喫茶チェーン店「クラウングループ」。
この中で「関目店」と「高殿店」は現在も営業されています。
Googleストリートビューでそれぞれのお店の様子を見ると、一度も行ったことがないのに不思議と懐かしい気持ちになります。
また「緑橋店」は、わりと最近まで営業されていたようです(2013年10月撮影のGoogleストリートビュー)。

私が行ったことがあるのは「上新庄店」だけでしたが、ここは閉店してから何年も経つのでしょう、ストリートビューで過去の画像を見ても確認出来ません。
この「クラウン上新庄店」はとてもきれいで上品な感じのお店で、私にとっての印象は特別良いものでした。

ちなみに阪急上新庄駅近くの喫茶店では、駅北口にほど近い稲荷商店街の中にあった「ニューキャッスル」もお気に入りでした。
初めて行ったのは1980年頃でしたが、その時に「ここは昭和30年代の店だな」と感じたのを今でも覚えております。
店内の様子だけでなく、使っているグラスなども古く、「もしかしたらこのグラスは昭和20年代から使っているものかも」などと想像してしまうほどでした。
こちらは「クラウン上新庄店」とは対照的に庶民的な雰囲気のお店で、とても居心地がよかったです。「クラウン上新庄店」が落ち着かない店だったというわけでは決してないのですが。
モーニングサービス以外に、午後3時になるとゆで卵をその時点で店内にいる客にもれなく配ってくれるサービスがあり、これがけっこう好きなのでした。初めて行った時にもちょうどその時間帯にいて、サービスで出してもらったゆで卵に塩をかけて食べたのが忘れられなかったりします。

ノスタルジックな気分を味わわせてくれる喫茶店で、もちろんそれだけが目的ではないものの、「『ニューキャッスル』に行くのは昭和30年代に浸りに行く為もあるかな」という部分がありました。
ある時きれいに改装されていて、そのなんとも言えない古い雰囲気が気に入っていただけに、少しだけ寂しく思いました。居心地はあいかわらず良かったのですけれども。
2003年頃の廃業だったと思います。

大阪にあった(今でもある)喫茶チェーン「クラウングループ」のことを書くつもりでしたが、なんか上新庄「ニューキャッスル」が主役みたいになってしまいました。


追記です。
「クラウン関目店」さんが閉業なさっているのに今日気付きました。Googleストリートビュー(2017年9月撮影)で見てみます。

個人的な感想なのですが、お店の雰囲気が実に好みでありました。入口の電飾看板やショーケース、そして2階のバルコニー。一見無駄にも思える贅沢な外観デザインが興味をそそっていました。

城東ジャーナル」さんが記事にされています。

こんにちはタカシJJです。関目商店街のシンボリックなお店「喫茶クラウン」さんが閉店していました。 地…

地元の方に愛されていた様子が窺えて、関心を持ちながら一度も行く機会のなかったことを後悔する次第です。
「一度も行ったことがないのに懐かしい」。そういうお店でした。部外者がすみません。
(2021年9月20日追記)