看板の製作年を考えてみる

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平日の昼間、自宅に一旦帰った時に(店舗と自宅は別なのです)ちょっとテレビをつけてみたら随分昔の2時間ドラマをやっていたりすることがあります。
全部は時間的に見ることが出来ませんし、たいていはゆっくりしていられない場合が多くドラマの世界に入り込んで観ることはしませんが、それでも出ている俳優さんの顔ぶれや映像の雰囲気などから、だいたいいつ頃に制作/放送されたものかをちょっと予想してみる、というのが偶然見たドラマに関してのお決まりとなっています。
俳優さんの衣装や髪型(女性の場合は+化粧)、出てくるクルマや持ち物などから判断して、「このドラマは1995年プラスマイナス1年くらいの間に作られたのだろう」とかの結論を出してみます。そしてネットで答え合わせをするのです。ずばり合っている時もあれば、予想と5、6年も違っている時もあったりして、それはそれで楽しめます。
時にはヒントみたいなものがないかと、手掛かりを探し出す為だけにドラマを観続けるということをしてしまい、それで後悔したりします。
話の本筋はどうでもよくて、「これはいったいいつ作られた2時間ドラマなんだろう」とそればかりを追い求めるのならば、それは充分変な視聴者です。
そういうことをしていて「何が目的で自宅に戻ったんだ?」と自分を責めることがないようにしなければ。
でも「ドラマの制作年当て」は面白いのです。とっても。

ファッションの歴史に詳しい人が古いドラマ(2時間-に限りません)を観ると、俳優さんの衣装をちょっと見ただけで「これは何年かその翌年である」と確定させることがあるでしょうし、時には「何年の何月」というようなピンポイントの答えが出てきたりすることがあるかも知れません。
クルマに詳しい人、またケータイに詳しい人も同様に、そこまで細かくなくともある程度幅を持たせた答えならすぐに出せるはずです。

では看板屋がドラマに出てきた看板を見て、それもその看板の映像のみを情報源として、ドラマの制作された時期を知る事はあるのか。
看板は設置された後比較的長く同じ場所にあり続けるものなので、看板からドラマの制作年を推定することはちょっと無理でしょう。
話の中で「今まさに看板を付けました」というのがあれば、看板そのものから考えるということはあるでしょうが、多分無理です。
それでも携帯電話会社のピカピカの看板があって、それがどう見てもごく最近取り付けたとしか思えないようなものであれば、その会社の設立年にあたりをつけて答えることは可能でしょう。
でもそれは看板屋でなければ出来ないことなのではなく、看板に書かれたその製品に詳しい人が得意とするものになります。看板屋の出番ではありません。
同様の例として、看板に郵便番号が書いてあってそれが7桁であれば、その看板は1988年2月2日以降に付けられたと推測される(絶対ではありません)、というのがあったります。
また、電話番号の桁数が変わったということも同じ扱いでよいでしょう。

看板屋しか知らない看板製作年判定法。
そのようなものがあるのかどうかも含めて考えておくことにします。