ドラマのセットで使われた看板に関する短い記事です。
朝ドラ『おちょやん』第91回から。奥に見える看板にご注目ください。
この看板です。
看板には「BEN TEN PAN/ベンテンバン」と書かれています。カタカナはなかなか可愛らしい文字。この放送回の冒頭に「終戦から3年」というナレーションがありましたので、1948年(昭和23年)という設定です。
上の静止画像のすぐ後。「パン」と書かれた袖看板が現れました。
よく見ると「パン」の下に平看板と同様「ベンテンパン」の文字があるようです。
この「ベンテンバン」というパン屋さんは、戦前「辨天(弁天)パン」という名称でした(『おちょやん』第72回から)。
看板部分を切り取りました。
「パン」の部分は、「辨天パン」「ベンテンバン」、いずれの看板も同じ書体で書かれているのが見て取れて、とても興味深いです。
1948年の看板を再掲します。
ちなみに大阪市港区に弁天という町名があるのですが、関係があるのかどうかは制作された方に訊かないとやはり分かりません。「弁天さんからかな?」と多くの人は考えるはず。
ただ、その弁天町にお住いの視聴者にとってはきっとウレシイことでしょう。
「ベンテンパン」の看板は、第97回でも映っていました。袖看板にご注目ください。
切り取って明るくしました。
この袖看板は、『カーネーション』の「こなから」というパン屋さんの袖看板と激似なのでした(『カーネーション』第108回から)。
見えているのが左右反対の面で、単純に比較出来ないかも知れないのですが、「パン」の部分がものすごくよく似ています。もしかすると使い回しされたものなのかも。
(2021年4月20日追記)
ちなみに、この「辨天パン/ベンテンパン」の建物は、大阪制作の朝ドラセットではヘビーローテーションで使用されているものです。ご参考までに。
(2021年4月25日追記)