同一の電話番号が記された看板(朝ドラ『てるてる家族』)

シェアする

ドラマのセットで使われる看板に関する短い記事です。マニア向け。

朝ドラ『てるてる家族』第1回から。大阪・池田の自宅へ帰ってくるヒロイン冬子の父春男(岸谷五朗さん)です。電柱に貼られている黒っぽい看板に注目します。
朝ドラ『てるてる家族』第1回から
切り取って明るくした画像です。
朝ドラ『てるてる家族』第1回から
「原呉服店」「0614番 二ッ目角 →」と書かれています。

『てるてる家族』第1回で、「原呉服店」と同じ「0614番」が記された別の看板がありました。朝ドラ『てるてる家族』第1回から
朝ドラ『てるてる家族』第1回から「石井眼科医院」看板
こちらは、「石井眼科医院」「池田市栄町三丁目」「(電話)0614番 二っ目角 →」と記されています。

この「0614」は加入者番号で、池田でこの番号が同じであるというのはありえません。理由は分かりませんが、あえて言うなら「原呉服店と石井眼科医院が同じ電話を使っている」か、もしくは「看板屋が間違えて書いた」かです。

おそらく美術スタッフが看板を作る際に同じ番号であることに気付かなかったのだろうと私は思っているのですが、その理由のひとつとして、両者の看板が同時に制作されたということ。

仮にどちらかの「0614」看板が既に作られてドラマで使われていたのなら、新しく作られる看板は「0614」の番号を避けて作られたはず。こうして同じ番号の看板がひとつのドラマに現れたというのは、「原呉服店」「石井眼科医院」の看板が、この『てるてる家族』の為に作られたのではないかと。

実際、『てるてる家族』以前と『てるてる家族』以降では、使い回しされる看板の「量」が格段に違います。
この件については資料が充分でないのでまだしばらくは書けませんが、そのうちにまとめたいと考えています。