ドラマのセットで使用された看板に関する短い記事です。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第4回から。1939年(昭和14年)の岡山市内です。奥にある「喫茶」「洋食」の暖簾がある店の看板にご注目を。
看板部分を切り取りました。下の3分の1くらいしか見えていないので、何と書かれているかを知るには、想像で補わないといけません。
右から左への横書きで、黄色い看板は「洋食」。中央の3文字は店名で「〇〇軒」だと当たりをつけられそうです。「紅〇軒」だろうと想像するのですが、この色使いで構成された看板が過去の朝ドラで使用されていたのを思い出しました。
朝ドラ『おちょやん』第83回の静止画像です。昭和19年(1944年)の大阪・道頓堀。左にある2階部分が緑色をした建物の看板が同じものなのでした。
看板の部分を切り取って補正します。
『おちょやん』の世界にあったのは「洋食 紅葉軒」で、その看板を『カムカムエヴリバディ』でも使用したということです。建物の色は似ているものの違っていて、『カムカム』では看板のみが再登場となりました(『カムカム』の「洋食 紅葉軒」看板を再掲)。
「洋食 紅葉軒」の組平看板が他のドラマで使用さいるのが確認出来れば追記します。
『カムカムエヴリバディ』で、戦後の大阪に登場していました(第40回から)。昭和37年(1962年)の大阪「道頓堀横丁」です。
「洋食 紅葉軒」の看板は上の画像の右側にあります。組平看板の順番が入れ替わり、左から右へ読む横書きになっています。
ちなみに、この「紅葉軒」の建物は、大阪局で制作される朝ドラでは非常によく使い回しされるものです(『まんぷく』の「織田島製作所」、『スカーレット』の「ヤングのグ」等)。
(2021年12月24日追記)
追記です。
現在放送中の『ブギウギ』でも「洋食 紅葉軒」の平看板が使われました(第57回から)。
平看板の分かりやすい画像は番組公式Xから。
また、『ブギウギ』の「紅葉軒」では置看板も使われていました(第57回から)。
置看板が『おちょやん』か『カムカムエヴリバディ』の制作時に作られたものなのか、あるいは今回の『ブギウギ』で作られた看板なのかは分かりません。でもなんとなく『ブギウギ』の為に作られたように思います。
(2023年12月20日追記)
Xで「ひぞっこ」さんが名前を出してくださっていました。
#ブギウギ【洋食紅葉軒】以前から黒字看板さんが たびたび指摘されていたようにBK朝ドラにはちょくちょく「洋食紅葉軒」が登場してました。#カムカムエヴリバディ だと安子の時代の岡山 そして るいの時代の大阪。時代によって 右から読みになったり、喫茶店も兼ねたりしてます。#朝ドラ看板リサイクル pic.twitter.com/6xbWVqnPK6
— ひぞっこ (@musicapiccolino) December 19, 2023
ひぞっこさん、ありがとうございます。
そして早くも訂正です。
「洋食 紅葉軒」の置看板は『カムカムエヴリバディ』で既に使われていました。画像は第39回から。
置看板の上部にある何か装飾っぽいものは着脱式になっているのだと思われます。
(2023年12月21日追記)