ドラマのセットに関する記事です。マニア向け。
朝ドラ『まんぷく』第80回から。池田信用組合の理事長である萬平(長谷川博己さん)と専務理事の真一(大谷亮平さん)です。福子(安藤サクラさん)の女学校時代からの親友・敏子(松井玲奈さん)から融資の依頼をされてやって来た町工場の名前は「織田島製作所」。
「織田島製作所」の具体的な場所は分かりません。来る途中に池田駅前商店街を通りました(上の画像の直前です↓)。
ごく最近になってからなのですが、この画像で2人がちょうど通り過ぎたあたりのところに「織田島製作所」としても使われる建物があるのに気づきました。ここではあくまでも別の店舗の建物。
引用画像は同じ第80回から。もっと後ろから撮影されたものです。
左奥部分を切り取った画像です。
「タケナカ屋」の手前、「池田駅前商店街」の看板の左側にある2階建てが、実は「織田島製作所」としても使われる店舗なのです。この画像ではいずれの看板も文字が殆ど読めないのですが、左は「松木製麺所」。
「織田島製作所」の建物は大阪制作の朝ドラでよく使い回しされていて、現在本放送中の『ブギウギ』でも何か所かで使用されています。
『ブギウギ』では愛助(水上恒司さん)が東京で下宿する家として使われた際の画像で全体をよく見ることが出来ます(『ブギウギ』第54回から)。
前回大阪で制作された朝ドラ『舞いあがれ!』では古書店「デラシネ」として使われていました(↓)。
『舞いあがれ!』公式Twitter(現X)から引用
『ブギウギ』では玄関部分に庇が付け加えられていて、少し違った印象を受けるかもですが、同じ建物のセットです。
池田駅前商店街にある「織田島製作所」として使われる(でも織田島製作所ではない)店舗が映った画像を再掲します。
特徴のある2階部分が同じなのでお分かりいただけると思います。
これだけでは説得力に欠けるようなのでもう少し説明します。
最初に引用した「織田島製作所」の入口が大きく映った画像(再掲)。
ここから隣りの建物が写った箇所を切り取ります。
隣りの店舗には白っぽいテントが(間にはアポロランプの看板と木製のゴミ箱)。
「池田駅前商店街」のアーチ看板が反対から映った(タケナカ屋の方から撮影された)画像(第101回から)。
白っぽい色のテントとゴミ箱が共通です。一番右にちらっと写っている黄色いテントはこの店舗(建物は共通だが織田島製作所ではない)のもの。なので、「松木製麺所」の隣は「織田島製作所」として使われる建物ということです。
では、何という名前の店舗なのか。池田駅前商店街内で「松木製麺所」の隣にある「織田島製作所」の建物が写った画像を再再掲します。
小さくて不鮮明ですが、看板には漢字4文字くらいがあるような印象。
通りの反対側にある「ヤマノ薬局」とその隣の「八百裕」が写った第80回の静止画像。
ここから「八百裕」のガラスに映り込んだ向かいにある店舗の看板部分を切り取ります。
「商会」の文字が確認出来ます。黄色いテントなので「織田島製作所」に変身する店舗の看板に間違いありません。
本放送終了時にBK大阪で開催されたセット公開時に展示されていた池田駅前商店街の店舗を紹介する掲示物です。
「ヤマノ薬局」の向かい、「松木製麺所」の右隣にある店舗の看板には「古城」の文字が(↑左上の写真)。なので、ここは「古城商会」なのでしょう。
朝ドラ『まんぷく』で非常に重要な事業所である「織田島製作所」の建物が使い回しされるのは、池田駅前商店街では「古城商会」です。
追記です。
池田駅前商店街の「古城商会」を映した映像がありました。先に、筋向いにある「八百裕」の看板が大きく写った第80回の静止画像を。
そして第98回で「古城商会」が写った画像です。「懐中電灯」の貼り紙の左側にあるガラスに「八百裕」の看板とテントが映り込んでいるのが見て取れます。
こちらを見ている男性2人は「古城商会」の従業員でしょう。左に貼り紙にあるのは「ことなら (お)まかせください」は、右の「懐中電灯」と合わせて考えると「電気のことなら おまかせください」なのだろうと思われます。いわゆる「町の電気屋さん」なのかも。
(2024年1月15日追記)