ドラマの小道具で使用されたフォントの話です。
上は朝ドラ『カーネーション』第57回からの画像です。時代は1942年(昭和17年)、場所は大阪市内の百貨店という設定です。
左にある南池銀行千日前支店の看板は全体的にレトロの雰囲気がただよう文字で書かれていますが、下に右から左への横書きで書かれている「電話千日前二五三五番」の部分は、Windowsに標準で入っていた創英角ポップ体で書かれているように見えます。
(A型)看板部分を切り取りました。
創英角ポップ体を用いて下に黒色で書いてみます。
看板の文字部分が小さく、細かい部分までは見えないので、絶対に間違いないとは言い切ることが出来ません。それぞれの文字がとても似ているように見えるので、おそらく創英角ポップ体であろう、というところです。
「千日前支店」の文字もそれっぽいのですが、ここは違うフォントでした。
現在放送中の『おちょやん』に登場していました。1928年(昭和3年)の道頓堀という設定です。
自動車が走っていく先に、この「南池銀行千日前支店」のA型看板があります。
非常に小さく映っていますが、同じ看板であることが分かりますね。
表題の【1942年】より10年以上前です。【1928年の創英角ポップ体】なのでした。
(2021年2月10日追記)