ドラマの小道具として使用された文書に関する短い記事です。
朝ドラ『エール』第77回から。ヒロイン音(演:二階堂ふみさん)が姉・吟(松井玲奈さん)に連れられて初めて行った婦人会の様子。
隣の女性から音に手渡された紙が大きく映っていました。
全部読めそうなのでルビ付きで書き起こししてみました。
大日本婦人綱領
一、私共は日本婦人であります
神を敬ひ詔を畏み皇國の
御爲に御奉公致しませう一、私共は日本婦人であります
誠を盡し勤労を樂しみ世のため
人の爲に努力致しませう一、私共は日本婦人であります
身を修め家を齊へ日本婦道
の光輝を発揚致しませう(「齊」の実際の字は表示出来ないので、「了」部が「丫」になったもので代用しています)
これを書く元となったであろう文書をネットで探したら、割と簡単に見つかりました。
比較してみると、漢字の書き方や振り仮名、改行の位置等、驚くほど同じ様に書かれているのが見て取ります。
気になったのが、振り仮名。時代的にも、また現物も「家」に「イヘ」とルビがあるので、歴史的仮名遣いなのかと思いきや、必ずしもそうでない部分もあるなと感じます。
歴史的仮名遣いを用いて振り仮名部分を変更しました(青色)。
大日本婦人綱領
一、私共は日本婦人であります
神を敬ひ詔を畏み皇國の
御爲に御奉公致しませう一、私共は日本婦人であります
誠を盡し勤労を樂しみ世のため
人の爲に努力致しませう一、私共は日本婦人であります
身を修め家を齊へ日本婦道
の光輝を発揚致しませう(「齊」の実際の字は表示出来ないので、「了」部が「丫」になったもので代用しています)
今の日本人には『エール』で使用されたものの方が読みやすいだろうな、と感じます。私もその一人。