壁画―JUNICHI氏『二匹の龍』―おおきに老松通りビル

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今年行ったおおきに老松通りビルの工事で、アーティストの作品を壁に描く作業の一番最後になったのがドローイングアーティストJUNICHI氏の『二匹の龍』でした。
『二匹の龍』南面
ビルの一階部分、「横丁」と呼ばれる通路の壁面と天井のおよそ25メートルにわたって二匹の龍を描くというものです。
黒いつや消しの塗料で塗装された壁面と天井に描く龍は白色。
壁面はそのまま描き、天井については作業性を考えて天板をはずしてビル内部の部屋をお借りして床に置くか、あるいは壁に立てかけるかして描いていきました。
『二匹の龍』天井部分を室内で

JUNICHIさんによると、『二匹の龍』は「水の龍」と「太陽の龍」であるとのことです。
龍の顔そのものは、横丁の一番奥まった角部分に描かれております。
また、龍の胴体(?)には大阪の名所がちりばめられており、それを見つけるのも楽しいことであると思います(手前味噌になりますが「太陽の塔」の描かれた位置が最高に素晴らしいのです)。ご覧になる際の参考までに。

高さ約20メートル×幅11メートルと巨大な壁画『苔玉』を描く時間よりも、実は『二匹の龍』の方が現場でかかった時間は長くなってしまいました。
その分アーティストであるJUNICHIさんからいろいろなお話を多く聞く事が出来て勉強になったことは、とてもありがたいことです。
描画についての技術的なことも勿論そうなのですが、むしろ仕事に対する姿勢や芸術にかんする考え方、そしてファンの方を含めた人との接し方こそが大切なのではないか。
JUNICHIさんと一緒に仕事をさせていただき、素晴らしい作品が出来上がる理由がなんとなく分かったような気がします。