また朝ドラの極めてマニア向けの記事です。小道具として使用された貼り紙に関することを書きます。
『エール』第70回から。
ヒロイン音の妹・梅が、裕一の弟子である五郎を探しに東京の町を訪ね歩く場面です。
掲示板に貼られた貼り紙に注目します。
3枚紙が貼られています。
本放送の際には分からなかったのですが、最近観直してみると、この掲示板の貼り紙が全部他の場所で使われているのではないかと気づきました。
それぞれを確認していきます。
最初は右端の「ダルマ屋」と書かれた貼り紙。
これは、川俣銀行掲示板の貼り紙(朝ドラ『エール』)で既に書いておりました(画像は『エール』第14回から)。
表の掲示板に貼り紙が4枚あります。
その一番右にあるこの貼り紙は東京の掲示板に貼られたものと同じものです。
「ダルマ屋」以外では「高價買入」の文字があるようです。古書店の貼り紙のような雰囲気。
次に、真ん中の「売地」と書かれた貼り紙。
これは先に第46回で登場済みでありました。
貼り紙には、
「売地
三十二、五坪
問い合せ 村岡マデ」
と書いてあります。
掲示板の「売地」貼り紙から他の文字を判読することは困難ですが、逆に答えが分かってしまうと、不鮮明な文字もそう書いてあるとしか思えなくなって来たりしないでしょうか。
最後は左のこの貼り紙です。
次の場面でやや大きく映っていました。
中央の太い文字は「〇謹散薬」と読めるので漢方薬のようだなと予想出来るのですが、他は不鮮明過ぎてお手上げ。
同じ貼り紙らしきものが福島にありました(第8回から)。
左の方にあるこの貼り紙。掲示板の貼り紙と同じものではないでしょうか。
「皇謹散薬」と読めます。
この貼り紙とは別のものですが、「皇謹散薬」と表紙に書かれた台帳のようなものが第15回にありました。
「皇謹散薬」の右は、症状を6つ並べているようです。
右上から順に、「熱さまし」「はらいた」「〇〇病」「?」「婦人病」「其の他」ではないかと。
以上、ドラマの本筋とは関係のない話ですが、朝ドラマニアの方がもしかすると喜んで見てくださるかも知れないと期待して投稿します。
最後のは、よく見ると「皇謹散薬」ではなく、「皇漢散薬」ですね。訂正します。
(2021年3月4日追記)