ドラマのセットに関する短い記事です。マニア向け。
一昨日に本放送が終了した朝ドラ『カムカムエヴリバディ』。
岡山のジャズ喫茶「ディッパーマウスブルース」は、歴代店舗が3つあるという、朝ドラ名物の喫茶店でもかなり破格の扱いでありました。
仮に、戦前の店舗を第1期、戦後復興期に復活した店舗を第2期とします。第2期の店舗では、幼い錠一郎が出入りし出して定一をはじめとする大人達に可愛がってもらうようになったり、また、安子とるいが一緒に通っていたりしました。3店舗のうち、最も粗末な造りであったのですが(失礼)、私は第2期の店内が最も気に入っており、この第2期の店舗が具体的にどんな外観だったのかを検証してみたい、というのがこの投稿の主旨です。
画像を引用させていただきます。第28回から。店内が比較的高範囲が映っている映像。
形としては、ほぼ正方形で、出入口の部分に「隅切り」が入っていました(安子-上白石萌音さん―が座っている場所の奥が出入口で、斜めになっています)。
「隅切り」のある建物といえば、まずこの建物が思い浮かびます。ここでは帽子店「峯松」として使われていました。第2期「ディッパーマウスブルース」の店内とは、個々の窓や戸の様子が異なっているのですが、それらの配置が全く同じなのです(朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第28回から)。
第2期店舗の初期の袖看板です。ひさし部分がかなり長い建物(第28回)。
帽子店「峯松」のひさし部分がよく分かる画像です(第29回から)。
これほどひさしの長い建物は他にありませんし、何より窓や戸、隅切り位置が同じなので「峯松」の建物で間違いないのだと思うのです。
第2期店舗で代替わりした(2つめの?)袖看板です(第33回から)。
そして、岡山では「峯松」としても使われた建物のセットは、大阪・道頓堀にも「出張」していたのでした。画像は第52回から。
この建物のセットは、『おちょやん』では「南京極郵便局」(京都)や「福富楽器店」(大阪)」としても使用されていました。大阪制作の朝ドラでは非常によく使用されてきました。
第2期の「ディッパーマウスブルース」としても使われた、このヘビーローテーションで使われる建物。
また次の大阪制作の朝ドラで使われることを期待しております。