「萩原電気商会」看板(朝ドラ『てるてる家族』)

シェアする

ドラマのセットで使われた看板に関する短い記事です。マニア向け。

朝ドラ『てるてる家族』(2003年度下半期)第9回から。ヒロイン冬子たちの母・照子(浅野ゆう子さん)が訪ねた電気店です。看板に注目します。
朝ドラ『てるてる家族』第9回から
切り取って明るくなるように補正した画像。
朝ドラ『てるてる家族』第9回から
右側の斜めになった箇所には「ラヂオ/テレビ」、正面上部の細いところには「松和電器特約店」、その下にあるオレンジ色に塗られたところには「~氣商會」(気商会)とあるのですが、「氣」の文字の左側(3文字)はぼかしが入っているようで全く読めません。

ドラマのセリフやクレジット、Wikipedia等から、この看板に記されている文字は「萩原電氣商會」(萩原電気商会)のはずなのですが、左側の3文字が見えないように工夫されているようです。

「松和電器」のモデルとなっているのは「松下電器(産業)」でしょう。
朝ドラでは、「松和電器」の名が入った別の看板が『ちりとてちん』(2007年度下半期・大阪局制作)や『スカーレット』(2019年度下半期・同)で使用されています。

朝ドラの看板に関する短い話です。 『スカーレット』第107回からの画像。奥に見える塀に取り付けられた左側の看板にご注目ください。 この...

もしかすると、その「松和電器」の看板も『てるてる家族』が初出なのかも知れません。

ちなみに、照子の店「シャトー」に置かれた「松和電器」テレビの型番は「56S-57」でした(『てるてる家族』第10及び11回から)。
朝ドラ『てるてる家族』第10回から
朝ドラ『てるてる家族』第11回から
実際は「松下電器産業」の「17K-531」。17型で当時29万円(!)でした。

家電製品を中心とした工業デザイン製品の、「記録」(製品情報)と「記憶」(オーラルヒストリー)を集積し、その研究・活用を進める「インダストリアルデザイン・アーカイブズ研究プロジェクト(IDAP)」のアーカイブズページ。家電のデータを集積し一般公開しています。