朝ドラ『なつぞら』で使用された階段

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朝ドラで使用された大道具の話です。

現在放送されている『なつぞら』の(スタジオ)セットで使用されていた階段が、以前の朝ドラで使用されていることに気づきました。
『なつぞら』第52回から。東京・新宿の一角です。
朝ドラ『なつぞら』第52回
「ユニコーンビール」の看板について書くときに使用したのと同じ画像です。
中央奥に見える階段は、『ひよっこ』でヒロイン達が住んでいた「あかね荘」のものと同じではないのかと予想してみました。
朝ドラ『ひよっこ』第61回
この階段です。よく見ると、建物に普通にある階段と違って全体の高さが少し低く、そのためコンクリートで高さを増した上に設置されたのだと思ってしまいます。

『なつぞら』第52回
一番上の画像の直前です。
段数は全部で1110、手すりの支柱が縦に6本あるように見えます。

比較してみると、上がったところの踊り場下のバツ印が同じで、手すりの斜め部分と上の真っ直ぐな部分の離れ具合が似ています。

先に朝ドラ『なつぞら』「マキノ理髪店」(川村屋の向かい)の建物で書いたように、『半分、青い。』では大納言右横のアパートが「あかね荘」と同じ建物だったのですが、階段はありませんでした。おそらくコンクリートを階段の下に設置するには不自然で、そしてそもそも階段を設置するだけの幅が確保出来なかった為だと思われます。踊り場はあるようにも見えます。
朝ドラ『半分、青い。』第108回から
(『半分、青い。』第108回から)

一方、『半分、青い。』で律が所属することになる宇佐川教授の研究室にもこの階段はありました(手すり右側のみ)。
『半分、青い。』第49回から
(『半分、青い。』第49回から)

『なつぞら』では、上の新宿の画像より少し前の第45回でも写っていました(手すり両側あり)。
『なつぞら』第45回から

また、第57回では階段が大写しになる場面があり、やっぱりチェックしてしまいました。
『なつぞら』第57回から
階段の手すりは取り外しが出来るようにボルト止めされています。だから手すりあり/なしのバージョンがあるのだなと納得しました。

『なつぞら』第46回から
46回放送では、咲太郎(演:岡田将生さん)の身長と比較出来るような場面がありました。
岡田さんが181センチで(Wikipediaから)階段9段目の高さとほぼ同じであることから、一番上(10段目)の高さはちょうど2メートルというところです。実際は靴の高さもあり、もう少し階段は高いものなのでしょう。

ひとつわからないのが、これら新宿の階段2つが同一のものであるという設定なのかどうかということです。違っているように感じられるのですが。。

『ひよっこ』では「月時計」と「彩風」の間にある階段も似ています。手すりの取り付けピッチと数が異なっていて、若干幅も狭くそして勾配が急になっているような気がします。違う階段なのだと思われますので、『ひよっこ』「あかね荘」の階段を仮に「階段A」、こちらを「階段B」とします。
『ひよっこ』第71回「彩風」
(『ひよっこ』第71回から)

その前の回(第70回)で、「彩風」は「白猫」のセットとして使われていて、「階段B」は「月時計」の建物の向こう側にあったのでした。
『ひよっこ』第70回「喫茶白猫」
(↑『ひよっこ』第70回から↓)
『ひよっこ』第70回

そしてこの「階段B」は、『半分、青い。』の「大納言」の中でも使用されていました(第84回から)。
『半分、青い。』第84回
100円ショップ「大納言」の事務所というか、従業員専用のスペースです。

もしかするとこれら階段は、朝ドラのセットではフル回転しているものなのかもしれません。今回書いたのはごくごく一部だったりするのかも。


「階段A」は、『ひよっこ』で手すりが反対側についた状態でも使われていたようです(第10回から)。ヒロインの父・実が行方不明直前まで働いていた現場の寮です。手前の女性は、母・美代子(演:木村佳乃さん)。
『ひよっこ』第10回から

「階段A」は手すり反対バージョンもある。と、覚えていても仕方ないだろうとも思うのですが、コアなファンの方にとってはもしかすると常識なのかも。