朝ドラ『まんぷく』「マンカイ食品」が倒産の記事

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NHK連続テレビ小説『まんぷく』のドラマ内で読まれていた新聞記事についてです。

朝ドラ『まんぷく』第128回の一場面です。
袋麺製造「マンカイ食品」が倒産
文字にしてみました。判別出来ないところは「○」で代用しています。

袋麺製造「マンカイ食品」が倒産

更正法適用申請へ

即席めんメーカーのマンカイ食品(資本金八千万円 本社・万田快蔵社長)が不渡手形を出し、五日倒産した。同社は数日中に東京地裁に会社更生法の適用を申請する方針で、追って大下商事、○山物産ら債権者による会議が開かれる見込み。負債額は約十二億円にのぼる。

同社は昭和十四年に創業、初代社長万田快○氏のもと国産○○を使用した食用油の製造を手がけていた。三十六年には即席ラーメン市場に参入、袋麺製造においては後発メーカーながら「即席ラーメン左○○○」などで全国に幅広い人気を獲得した。その後も「即席ラーメン右○○○」「即席ラーメン○○」など、「○○シリーズ」と呼ばれる即席めんを次々に発売、一時は売上げで先行する大手メーカーに迫る勢いを見せた。創業者社長以下、開発部門と営業部門の○○が機能し巧みに正気を掴んだ○といえる。

昭和四十年に快蔵氏が二代目社長に就任してからは、営業部門を中心としたマンパワーによる新規の販路開拓に重点を置くと発表。しかし近年は袋麺市場の飽和にともないが製品需要の拡大傾向が鈍化したこともあり、メーカー各社はコスト圧迫要因の急速な表面化への対応を迫られた。年商の七割以上を袋麺に依存していた同社の業績停滞は深刻で、当初は大規模な広告展開により事態の打開を試みたが失敗、債権者からの求めに応じて新規の設備投資を進めて業績の転換を図ったものの、有力な新製品開発には結び付かなかった。

今年に入り、大型景気を背景とした労働界からの強い要望によって全業種で人件費が上昇、平均賃金の平準化現象が観察されるとともに低生産性産業を中心とした一部の企業では賃金上昇率が労働生産性の伸びを上回るケースもみられた。そうした人件費の高騰に加えて、同社はかねて進めていた設備投資のための借入金の金利負担が重荷となり、生産コストの上昇分を収益で吸収できなくなった。採算の急激な悪化に耐え切れず、投資の効果が現れる前に倒産に繋がった形だ。

大口債権者である大下商事の浅野社長は、「(マンカイ食品は)成熟期を迎えつつある袋麺市場で生き延びてゆくだけの開発力を確保できなかった」と指摘した。即席めんメーカー各社で作る、日本即席ラーメン工業協会会員企業の倒産はこれが初めてだが、業界全体に警鐘を鳴らした形となる。

日銀による企業収益動向分析によると、現水準の賃金上昇が続くなかで消費者物価・卸売り物価の上昇が鈍化した場合、我が国においても欧米並みの「コスト・インフレ時代」が到来するとの○○がある。事業環境の大幅な変化が生じた場合、とりわけ製造業における企業間格差の広がりが懸念される。今後はいかに投資効率を高めて生産性及び競争力の向上に繋げるかがカギとなりそうだ。

よく出来た文章で、知らずに読んでいると本物だと思ってしまうことでしょう。
細部まで手を抜かないドラマでした。