ドラマの小道具に関する短い記事です。かなりマニア向けだと思われます。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第91回から。回転焼き「大月」の店内です。ヒロインひなた(川栄李奈さん)の左にある冷蔵ショーケースにご注目を。
切り取って明るくしました。いつもの飲料品が並んでいます。
ここからさらに、下段右側に置かれた牛乳を切り取ります。
かなりぼやけた画像で申し訳ありません。
赤いラインが入っていて、そこにメーカーの名前が「ヌキ」で入っているようです。文字は全然読めません。
「これは服部牛乳だ」と想像する人はおそらくある程度いらっしゃるのだと思います。
「服部牛乳」の牛乳箱は、「大月」の向かいにある「マルハナ印刷所」にあり(第82回)、
「大月」・「マルハナ印刷所」と同じ「あかね通り商店街」にある「グリル アカシア」にあります(画像は番組公式Twitterからお借りしました)。
『カムカムエヴリバディ』で使われる牛乳箱は他メーカーのもあるので、2か所に牛乳箱があるから「服部牛乳」だろう、というのは、やや説得力に欠けると感じます。
「服部牛乳」がわりと広く知られるようになったのは、朝ドラ『まんぷく』で、ヒロイン福子(安藤サクラさん)等が移り住んだ池田の家にその牛乳箱があり、その時からだったように思います(画像は『まんぷく』第80回から)。
この後、一瞬ですが牛乳瓶が映っていました。
切り取って少し明るくしました。
やはり文字は読めません。
さらに牛乳を取り出すシーンが続きます。
残念ですがやはり文字は読めません。ただ、フタの部分にある白抜き文字は「服部牛乳」「服部乳業」とも異なり、3文字です。「牛乳」+「公正」の表示とも違うような。
で、「服部牛乳」を他の朝ドラで偶然見つけました。『スカーレット』第19回です。場所は、ヒロイン喜美子(戸田恵梨香さん)が庵堂ちや子(水野美紀さん)の紹介で試しに働き始めた新聞社(デイリー大阪)です。
手前にある牛乳瓶を切り取りました。
これは正真正銘の「服部牛乳」でしょう。
『カムカムエヴリバディ』の冷蔵ショーケースに置かれた牛乳を再掲。
見えている部分だけで比較すると、「同じ牛乳瓶であっても不都合はない」というところでしょうか。
ただ、「服部牛乳」の瓶が既にあり、商店街の2軒でその牛乳箱があるなら、ごく普通に考えて、これは「服部牛乳」だろうと思われるわけです。
「大月」には牛乳箱がないというのも、逆に一般家庭の消費とは違うことを表現しているとも。
ちなみに、「大月」での値段は70円でした(画像は第92回から)。
そして、「服部牛乳」という名称について。
忍者服部半蔵や、条映映画村のキャラクター「カットリくん 」を連想する人が多いと思うのですが、『まんぷく』の時が初出であるなら、これは大阪府豊中市にある「服部」という地名からではないかなと思われるのです。『まんぷく』の舞台となった池田の最寄り駅である阪急電車池田駅(宝塚線)から大阪梅田駅へ向かって6駅目に「服部天神」という駅があります(駅番号HK-43・2013年12月までは服部駅)。
「服部牛乳」について他に分かったことがあれば追記します。
『カムカムエヴリバディ』では、「服部牛乳」の箱は「大邱宮」の入口にもありました。
ということは、「あかね通り商店街」では少なくとも3軒にこの牛乳箱があったというわけです。
(2022年4月3日追記)
『舞いあがれ!』でも「服部牛乳」の牛乳瓶が使われていました。画像はいずれも第1回から。
それぞれから牛乳瓶の部分を切り取って補正します。
読みづらいのですが、「服部牛乳」で間違いありません。
おそらく牛乳箱も登場することになるのでしょう。
(2022年10月3日追記)
番組公式Twitterに写真がありましたので引用させていただきます。
お昼になりましたー
舞ちゃんの小学校の給食をご紹介します。
・コッペパン
・レタスと玉子とにんじんのスープ
・ポークビーンズ
・牛乳料理指導の広里さん、実際に東大阪で出されていた給食を調べて献立にしたそうです!
ビンの牛乳、懐かしいです。。#舞いあがれ食堂 #朝ドラ #舞いあがれ pic.twitter.com/OIejx0cXlA— 朝ドラ「舞いあがれ!」 (@asadora_bk_nhk) October 3, 2022
(2022年10月22日追記)