「田中ポンプ工業所」の張り紙(朝ドラ)

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朝ドラの小道具の話ですが、マイナー過ぎてこんなのを読んでも誰も喜ばないだろう、でも気づいちゃったから書かないと、と自分だけが納得する記事です。
当然ドラマの本筋とは全く関係がありません。

朝ドラ『スカーレット』第14回放送の1シーン。以前使われた映像のようですが、リヤカーを引っ張るヒロインの父の横にある張り紙が、以前の朝ドラに使用されていることに気づきました。
朝ドラ『スカーレット』第14回
朝ドラ『スカーレット』第14回

非常にブレた画像で大変恐縮です。これ以上鮮明な画像が得られませんでした。

このブレた貼り紙で読めるのは、「急募」(横書き)とその下にある2本の朱線、そして「配管工」らしき文字です。

『まんぷく』の第81回で「田中ポンプ工業所」という工場が織田島製作所向かいにあり、そこにこれとまったく同じ貼り紙がありました。
朝ドラ『まんぷく』第81回
朝ドラ『まんぷく』第81回
朝ドラ『まんぷく』第81回・「田中ポンプ工業所」貼り紙
「急」の字と下の朱線の傾き具合がそっくりです。

そして、やっぱり「田中ポンプ工業所」と書いてあります。
その右は「住込可」(たぶん)。
以上、ドラマの本筋とは全く関係のない話でした。


『まんぷく』第82回から。
朝ドラ『まんぷく』第82回
朝ドラ『まんぷく』第82回・「田中ポンプ工業所」貼り紙

書いてあったのは、
「急募
配管工
日払可
住込可
田中ポンプ工業所」
で合っているはずです。


『おちょやん』でも使われていたのを確認しました(第104回から)。
朝ドラ『おちょやん』第104回から

切り取って明るくしました。
朝ドラ『おちょやん』第104回から「田中ポンプ工業所」貼り紙
「急募」(+朱色二下線)と「配管工」が同じ文字であることが見て取れます。

これで「急募/配管工」の「田中ポンプ工業所」の貼り紙は、『まんぷく』『スカーレット』『おちょやん』と、大阪で制作された朝ドラに3連続登場となりました。
(2021年5月2日追記)


『おちょやん』第107回で明るい画像が得られました。104回と同じ場所です。
朝ドラ『おちょやん』第107回から
朝ドラ『おちょやん』第107回から「田中ポンプ工業所」貼り紙
(2021年5月4日追記)


追記です。
現在放送中の『カムカムエヴリバディ』でも使われていました。

下宿している稔を訪ねるため来阪したヒロイン安子(上白石萌音さん)が降り立った駅(難和電鉄 杉川町駅)です。右の方に「田中ポンプ工業所」の貼り紙があります(『カムカムエヴリバディ』第8回から)。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第8回から

切り取って補正しました。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第8回から「田中ポンプ工業所」貼り紙
右端がちょっとだけ切れていますが、これはほぼ完全な状態でしょう。今までで最も見やすく映っていました。

朝ドラで使われた「田中ポンプ工業所」の貼り紙について、貼られていた場所を簡単にまとめると、

  • 『まんぷく』(大阪池田・「織田島製作所」の向かい。平看板あり)
  • 『スカーレット』(滋賀県・信楽の町)
  • 『おちょやん』(京都市内・七条南郵便局のそば)
  • 『カムカムエヴリバディ』(大阪市・難和電鉄杉川町駅舎)

ということです。4連続「出演」。

「田中ポンプ工業所」の平看板については、【朝ドラ『まんぷく』「織田島製作所」平看板】に書いておりますので、興味のある方はご覧ください。

またNHK連続テレビ小説『まんぷく』に出てきた看板についてです。 ドラマの本筋とは関係のない話ですので最初にお断りしておきます。 ヒロイン...

(2021年11月10日追記)


さらに追記します。

『カムカムエヴリバディ』では、戦後の岡山にも「田中ポンプ工業所」の貼り紙がありました。画像は第27回から。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第27回から

(2023年10月30日追記)


現在放送中の『ブギウギ』で「田中ポンプ工業所」の貼り紙らしきものがありました。第109回から。ヒロイン・スズ子(趣里さん)の新しい家のそばです。1950年(昭和25年)。
朝ドラ『ブギウギ』第109回から
朝ドラ『ブギウギ』第109回から
右は「(配管作業)員 募集」とかでしょうか。従来の貼り紙とは異なっています。「ポンプ工業所」は間違いないのですが、「ポ」の上は「中」かどうかハッキリしません。それでも大阪局制作の朝ドラで使われる貼り紙なのできっと「田中ポンプ工業所」です。

『カムカムエヴリバディ』で「難和電鉄 杉川町駅」の掲示板にあった貼り紙画像を再掲。朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第8回から「田中ポンプ工業所」貼り紙
「ン」と「所」が違っているので、この箇所も全く同じではありません。でも他の文字が似ていて、斜めになっている角度もそっくりなので同一人物によって書かれた貼り紙であろうと思われます。別のことが分かればさらに追記します。

(2024年3月6日追記)