「平山書店」の本棚(朝ドラ『カムカムエヴリバディ』)

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ドラマの小道具として使用された本に関する記事です。

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第4回から。「平山書店」の店内にある本棚の一部です。英語をはじめ、外国語学習の本が並んでいます。背表紙の字がハッキリ読めるものがほとんどなので、テキスト化してみます。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第4回から
左から順に。1冊目は半分ほどしか見えていないので割愛します。
2冊目から。

  • 坂本英語講義錄 坂本通信英語學校
  • [背表紙なし3冊]
  • 獨逸文法要綱 白鱗社
  • 高等獨文讀本 楢文堂
  • 興亞支那語讀本 米田寧信著 楢文堂
  • 基礎英語千五百語 大學書林篇
  • 實用英作講和 放送出版協會
  • LIVING ENGLISH ADES1 TOKYO
  • 英語の發音 大石雅樹著 白鱗社
  • 日英會話練習帳 大學書林篇
  • 基礎英語 駒場大學講師 菅谷榮著 楢文堂
  • 英文解釈四週間 松永環著 楢文堂
  • 和文英釋四週間 長谷部乙三著 楢文堂
  • LE PETIT CHOSE TOKYO HAKURINSHA
  • ELEMENTS OF POLITICAL ECONOMY WAYLAND

この中でまず興味を引いたのが、大學書林篇の「基礎英語千五百語」と「日英會話練習帳」。大学書林は語学の本ではとても有名なので、ご存知の方も多いことでしょう。
「基礎英語」ではなく「英語基礎1500語」は実在する書籍。

基礎単語1,500語を多くの統計から厳選し、音標文字およびアクセントをつけた。役に立つ小文法、不規則動詞変化表、数詞、国名、地名、日本語化した英語などの一覧表が付録。-目次- 序 本書使用上の注意 発音記号表 米音発音比較 基礎篇基礎1500語、日本語化したもの ...

また、「日英會話練習帳」は実在します。

日本における会話を第一とし、日本語、ローマ字、英語、万国音標文字を見開きにしてあるので、英米人でも容易に日本語会話に通じうる。

そして、「白鱗社」という出版社。「これは白水社がモデルなのでは?」と見た瞬間にそう感じました。「白水社」も語学の本をたくさん出している出版社なのです。HAKUSUISHAならぬHAKURINSHAとローマ字表記している本(LE PETIT CHOSE TOKYO)もあったりして、「これは語学本好きの人が作ったのではないのかな」と思います。

その一方で、「實用英作講和」(『講和』ではなく『講話』でしょう)や、「英文解釈四週間」(『解釈』→『解釋』)、「和文英釋四週間」(『英釋』→『英譯』)という書名に「?」となったりします。これらの点が惜しいです。

「實用英作講和」の「放送出版協會」は、「日本放送出版協会」(現NHK出版)がモデルでしょう(ということはわざと間違えた?)。

それはさて置き、「平山書店」の店内の雰囲気も好きですが、こうして並んでいる本も実に面白そうで、手に取って見てみたいなと思う本がたくさんあります。

本棚と言えば、大阪にある稔が下宿する部屋の本棚にはこんな本が並んでいました(朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第8回から)。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第8回から

何冊かは「平山書店」にある本と共通で、

  • LE PETIT CHOSE TOKYO HAKURINSHA
  • 日英會話練習帳 大學書林篇
  • 獨逸文法要綱 白鱗社
  • 坂本英語講義錄 坂本通信英語學校
  • 和文英釋四週間 長谷部乙三著 楢文堂
  • 英文解釈四週間 松永環著 楢文堂
  • 基礎英語 駒場大學講師 菅谷榮著 楢文堂

が該当します。
超マニアックなクイズとして出題することも一応可能ですが、全部答えられる人は全国で何人もいないでしょう(笑)。

出て来る書籍などの小さなものにも注意を向けながら、引き続き『カムカムエヴリバディ』を視聴します。