名言に関連した短い話です。
『ゲーテ格言集』に収録されている文章。
生き且つ愛さなければならない。 命も愛も終わりがある。
運命の女神よ、この両者の糸を同時に切ってください。(「四季」夏の部から)―新潮文庫『ゲーテ格言集』から引用
「運命の女神」の名前を知りたくて、原文(ドイツ語)を調べてみました。
検索して見つけたのはこの文章です(↓)。
Leben muß man und lieben; es endet Leben und Liebe.
Schnittest du, Parze, doch nur beiden die Fäden zugleich!
「Parze」が「運命の女神」なのでした。
調べてみると、「Parze」はローマ神話の運命の三女神(パルカ:Parca)で、ギリシア神話では
モイラ(Moira)。
「Parze」の読みは「パルゼ」ではなく「パルツェ」が元のドイツ語に近い音かなと思われます。
ちなみに、ドイツ語の原文を英訳してもらうとこうなりました(DeepLにて)。
One must live and love; life and love end.
Would that you, Parze, would cut the threads of both at the same time!