「吾等如何に生くべき乎」ポスター(朝ドラ『カムカムエヴリバディ』)

シェアする

ドラマの小道具として使われるポスターに関する短い記事です。

11月1日に本放送が始まる『カムカムエヴリバディ』から画像をお借りします。
朝ドラ『カムカムエヴリバディー』から
おそらく「平山書店」という本屋さんの中です。映っている俳優の方々をスルーしてしまう形になって大変恐縮ですが、右上にあるポスターにご注目ください。
朝ドラ『カムカムエヴリバディー』から「吾等如何に生くべき乎」ポスター
「吾等如何に生くべき乎」と書かれています。「乎」は「か」と読みます。つまり、「われらいかに生くべきか」。

オリジナルは、相馬御風(そうまぎょふう、1883年-1950年)の『我等如何に生くべきか』(米倉書店出版部、1915年12月)なのでしょう。

このポスターは、朝ドラでは『まんぷく』で使用されていました(第1回から)。大阪の「中山書店」の店先に置かれている台(左側で女性一人で立っている場所)の左から2番目に貼られているのが「吾等如何に生くべき乎」ポスターです。
朝ドラ『まんぷく』第1回から
切り取りました。極端に見づらい画像で申し訳ありません。
「吾等如何に生くべき乎」ポスター

『カムカムエヴリバディ』の「吾等如何に生くべき乎」を再掲。
朝ドラ『カムカムエヴリバディー』から「吾等如何に生くべき乎」ポスター

「生くべき乎」の部分は同じなので、同一のポスターであるとみなすべきでしょう。『スカーレット』の荒木荘そばにあった本屋さんをチェックしてみましたが、確認出来ませんでした。もしかすると、同じ「吾等如何に生くべき乎」が貼られていたのかも知れません。

また、最初の画像の左側にも、「吾等如何に生くべき乎」のポスターが貼られているのが分かります。
朝ドラ『カムカムエヴリバディー』から「吾等如何に生くべき乎」ポスター
こちらはガラスの外から見えるように貼られているのが分かります。
「吾等如何に生くべき乎」の隣は、「近代藝術論」が書名に入った本のポスター。著者名が記されていますが、「多」の文字しか読めません。もしかすると本放送で答えが分かるのかも。

「吾等如何に生くべき乎」のポスターが他のNHKドラマで使用されているのが確認出来れば追記します。


さっそくですが追記します。

ほんの一瞬しか見えませんでしたが、『おちょやん』でも使われていました(第71回から)。
朝ドラ『おちょやん』第71回から
朝ドラ『おちょやん』第71回から

また、『ごちそうさん』(2013年度下半期)でもちらっと映っていました。
朝ドラ『ごちそうさん』第18回から
切り取ります。
朝ドラ『ごちそうさん』第18回から「吾等如何に生くべき乎」ポスター
切り取った画像を見て気づいたのですが、左にあるのは「近代藝術論●●」ではないのか、と。
『カムカムエヴリバディ』の「近代藝術論」の文字が見えるポスターを再掲します。
朝ドラ『カムカムエヴリバディー』から「吾等如何に生くべき乎」ポスター
『ごちそうさん』の画像では「術論序説」と読めるので、全体では「近代藝術論序説」となり、そうすると本間久雄(1886年-1981年)の「近代藝術論序説」(1925年)が俄然有力になってきます。著者名が異なるので、架空の書物ということなのかも(本間→本多?)。
こちらも引き続き調べるようにします。

(2021年10月18日追記)