ドラマの小道具に関する短い記事です。マニア向け。
朝ドラ『カーネーション』第38回から。ヒロイン・糸子(尾野真千子さん)を訪ねて来たサエ(黒谷友香さん)が手に取っている箱に注目します。
「シャンプー」と右から左への横書きで記されています。
デザイン的にはAK制作の朝ドラで使われる
「ツルシャンプー」と激似。
「ツルシャンプー」と似ているとなれば、当然元になっている「花王シャンプー」とも似ているわけです。
名前はどうなっているのか。手前の箱側面が並んだ部分です。
上は「KAGYOKU SHAMPOO」で間違いなくて、下は右から左へ書かれた「髪洗ひシャンプー」ではないかと。ヒントになったのは上でリンクを引用した「花王シャンプー」のホーロー看板です。書かれている文字が「髪洗ひ 花王シャンプー」なので。
そして、「KAGYOKU SHAMPOO」(カギョクシャンプー)の「KAGYOKU」は、「花玉」なのだろうと想像されます。「花王」→「花玉」のもじりということで。
「KAGYOKU SHAMPOO」は、大阪で制作された他の朝ドラでもときどき使われます。
『まんぷく』(2018年度後期)では世良(桐谷健太さん)の事務所にありました。画像は『まんぷく』第56回から。
また、『べっぴんさん』(2016年度後期)では、戦後の闇市で売られていました(第15回から)。
他の大阪局制作の朝ドラでも使われていたはずです。
「花王シャンプー」に似たシャンプー(の箱)として、AKの朝ドラでは「ツルシャンプー」、BKでは「KAGYOKU SHAMPOO(カギョクシャンプー)」が使われてきたのですが、AK「ツルシャンプー」の初出はおそらく『純情きらり』(2006年度前期)なので、こちらの方が「KAGYOKU SHAMPOO」より古くから使われています。
誤りに気づいた際には速やかに訂正をします。