「左門橋西詰」と「左門橋南詰」

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Googleストリートビューを使って見てきたあちこちの交差点名標識についてあれこれ書いてきました。
今回は、地元左門殿川にかかる左門橋の両側の交差点についての話です。

まず地図をご覧ください。

川が北東から南西方向に流れていて、橋がかかっている様子がご覧いただけるかと思います。

この左門橋は、大阪府と兵庫県の県境に流れている左門殿川にかかっている国道2号線の橋です。
通常、川の両端に交差点がある場合、「北詰」―「南詰」または「西詰」―「東詰」のいずれかのパターンでしか交差点はありません。

  • 「北詰」―「東詰」
  • 「北詰」―「西詰」
  • 「南詰」―「東詰」
  • 「南詰」―「西詰」

この4パターンは、同じ都道府県内に架けられた橋ではありえません。

しかし左門橋は大阪府と兵庫県の県境に流れている左門殿川にかかる橋。
交差点の名称は、それぞれの県(府)あるいは市が好きな名前をつけて構わないのでしょう。
兵庫県(尼崎市)側は「左門橋西詰」で、大阪府(大阪市)側は「左門橋南詰」になっています。

なぜこうなるのか、少し考えてみました。
兵庫県の人は、国道2号線は東西に走っている道路であると認識していて、それが県の最東端、大阪府に入る直前に南側にカーブし(はじめ)ているからと言ってその認識を変えるのは難しい。よって国道2号線「左門橋」の兵庫県の”はし”は、「西詰」であると。

一方、大阪府の人は、

  1. 神崎川の支流である左門殿川は東西に流れていると考えているため(その理由は、神崎川にほぼ並行して流れている本流の淀川は東西に流れていると思っているから)、
  2. 梅田新道を起点とする国道2号線は、「野田阪神前」までは東西に走っている道路であるが、「野田阪神前」以遠は南北に通っていると認識しているため、

左門橋は南北にかけられた橋であり、大阪府の”はし”は、「南詰」でしかありえない。ゆえに「左門橋南詰」だ。

本当にそれが理由なのかは分かりません。
仮説というようなものですらないのですが、多分これが正解に近いのではないのかというちょっとした自信みたいなものを感じています。

他にもこういった「名称がねじれた関係を表す橋の両端」があるのかも知れません。
探しておくことにします。


→ 一箇所見つかりました。
「勝どき橋西」(交差点)と「勝どき橋南詰」(バス停)