朝ドラの看板が使い回しされていたことについてのごく短い話です。
『エール』第30回から。
右下に少しだけ見えている看板にご注目ください。
この看板は『半分、青い。』で岐阜の梟町にありました(『半分、青い。』第29回から)。
「日本料理店 清流」と書いてあります。
この置看板ですが、実は東京で制作される朝ドラに結構たくさん「出演」している看板なのでした。
興味のある方はどうぞ↓(朝ドラのマニア向けです)。
ちなみに、『半分、青い。』で左側に映っている「清流」の平看板を切り取って補正してみました。
平看板にはメニューが書かれています。書き起こしします。
日本料理店
清流日替わり定食 六五〇円
刺身定食 八〇〇円
天ぷら定食 八〇〇円
焼魚定食 六〇〇円
煮魚定食 六〇〇円
豚カツ定食 七五〇円
カツ丼 六五〇円
親子丼 六五〇円
天丼 八〇〇円
ビール(大びん) 五〇〇円
お酒(二合) 五〇〇円
『エール』の時代とは貨幣価値が随分違うということもあり、このままで使用することはありえないでしょう。
『エール』第33回で「清流」置看板の全体の様子が分かる映像がありました。
主人公とヒロインが住む新婚家庭のすぐそばにあるという設定です。
看板をよく見ると、『半分、青い。』で使用されていた時と大きく異なる部分があります。
おそらくこの時代(昭和6年頃でしょうか)には一般的でないパーツが含まれていたからでしょう。
『エール』第65回で、さらに細部まで見える映像がありました。
やっぱり「キャスター」がありません。
『半分、青い。』や、使い回しされた他のドラマではキャスター付きばかりだったのでしたが、この時代の看板にはおそらく一般的ではなかったのでしょう。